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核兵器              [天成人後]


 原爆は言わずと知れた 昭和二十年、1945 年 に実用化された。 これも言わずと知れたアインシュタインの相対性理論 e=mc² 、明治末期に完成した近代物理の最先端による果実だ。 この研究は イギリス、ナチス、アメリカ、ソ連、日本において。 1930 年代 から進められていた。 そのレースに勝利し人類初の核実験に成功し、なんの躊躇もなく、ものの三週間で人口密集地に投下したのは。 アメリカだった。

 この時の投下は爆撃機によるもので、プロペラ機ながら高度一万メートルと、今のジェット旅客機のような高空を飛行できた B-29 が、その任に当たった。

 世界でただ一国の 核保有国、これは軍事における理想だ。 しかし第二次大戦における同じく戦勝国であるソビエトが、何年かの後に原爆を開発する。 核分裂反応の応用が 原爆 であるならば、 核融合反応の応用が 水爆 だ。 あり得ない破壊力を持つ。 米国は 1952 年 、またも世界初の水爆実験を行いリードする。

 1950 年代、 ジェットの時代になり、B-52 が核兵器投下の任を担う。 ソ連には、これに匹敵するものはあったのか。 何トンもの重さのある核爆弾だった。 物置のような爆発装置を造っても、それをどうやって敵の頭上で炸裂させるか。 しかしロケット、そして核爆弾の小型化が実現し。 ICBM(大陸間弾道ミサイル) の時代に突入する。 人工衛星に成功したのは、ソ連が先だった。

 原爆には爆縮という強烈なセルモーターが必要で、ここに核融合反応を用いることで小型化ができたと言う。 潜水艦からも核ミサイルが打てるようになった。 人類滅亡シナリオの元祖は 世界全面核戦争 だ。 ながく東西に分かれて互いに核ミサイルを向けあう、冷戦が続いた。

 現在の核保有国に、ききたい。 相手より先に核兵器を使用するか、と。 もしそんな国が いっか国もなくなったなら、人類はいっせいに核兵器を廃棄すべきだろう。 先に使うなら、どのような場合なのか。 全世界に向けてのテレビの生中継のような形で、とことん聞いて差し上げよう。


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