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良くない仲の良さ / 財務省の陰謀だのアメリカの陰謀だの      [天成人後]


 「 財務省の陰謀だの、アメリカの陰謀だの言う人は。 はっきりと根拠を示してほしい。 」 この朝日新聞出身で現・法政大教授というコメンテーターが地上波TVでこう発言するのを、二度聞いた。 これら評論家、コメンテーター、識者、などという、新しい分野の芸能人が要注意と思う。 

 彼はまた同じ番組の同窓生による殺人事件の中で、「 大人に、社会人になると、いい仲の良さと悪い仲の良さがある。 」 とも発言していた。 自身がその 「 良くない仲の良さ 」 に、からみとられてないか。 党首討論で安倍自民党総裁が、「 十六日に選挙でいいんですね。 」 と、とっさに言い間違えてしまったのを見て。 多くの国民は、財務省の影を見て取った。 民、自、公 による、消費増税を通した財務省翼賛体制。 何も財務省の陰謀とは言っていない。 財務省の思惑を忖度して動く政治が、日本の為にならないと言っている。

 財務省は人聞きが悪いが、吸血鬼ドラキュラに例えれば 生き血 を調達する。 だから、吸血鬼仲間の頂点に居て、霞が関の中の霞が関と呼ばれる。 彼らはみな口が肥えて、税、公金しか口にしないという。 これを癌細胞に例えれば、自分達の為に勝手に体内に血管をこしらえ、存分に血税をチューチュー吸い、宿主の死など気にもしない。 人にこれをただ見ていろと言うのか?

 アメリカはあんまり日本を占領した時に恰好をつけすぎ、まだとり足りないと言っているように思う。 ここは多分あまりに奥が深すぎて、容易には手が付けられない。 しかし、アメリカもその元になるヨーロッパも、近代の罠にはまっている。 日本は東の代表として、ポスト近代の先駆者として。 アメリカと相対したいのだ。 

 したり顔の識者は常々、「 なにも軍備はドンパチやる為じゃない。 米国などはその軍事力を背景にして、あらゆる交渉事を有利に進めているでしょう。 」 と、間抜け扱いをして言う。 同じ口で、「 TPP に参加しないなんて、日本の国益を考えているんですか。 」 と言う。 鴨がネギを背負って、間抜けもたいがいにしておけと言う事ではないのか。 GHQ による占領統治の頃より、官僚機構は米国に借りがある。 つまりこちらから見れば対米独立の前提条件として、霞が関・官僚機構の統御がある。

 大人の良くない仲の良さが、世の中をおかしくしている。


安倍晋三氏のはしゃぎよう          [天成人後]


 自衛隊を国防軍に、日銀がどんどんお札を刷ってそれで国債を買えばいい。 ネトウヨと金の亡者が大挙のってきて、小泉郵政選挙のような事を期待してか。 自民党総裁である安倍晋三氏は、はしゃいでいる。 円安も東証株価上昇も、日本の政権が交代することに対しての御祝儀かと思いきや。 当の御本人はもちろん、巷の評価も安倍氏の金融緩和発言に反応してのものと言う事だ。 まだ野党党首の発言に、次期総理最有力候補だとはいえ市場もよく反応するものだと感心する。 しかしこうも反応すると、相場は常に気分で動いているものだと白状することにもなる。

 今回の選挙は自民党が圧倒的に優勢とされ、国民の間にも 自民復活待望論 すらある。 もとより 利に聡い自民党、その総裁に、有頂天になるなというのが無理だろう。 北朝鮮がどうにかミサイルでも発射してくれて、中国漁民が尖閣諸島に上陸でもしてくれたら。 舌足らずのヒトラー登場も夢ではない。 勇ましい事をいったところで、決して対米独立することのない霞が関の傀儡永久政権。 

 敵は内にあり。 金の亡者が天下を取り、それを許すのは人々の気持ちだ。 そして、帰属意識は人の深いところに反応する。 人は勿論のこと、いまは企業でさえ社会的におかしなことは出来なくなってきている。 問題は国、 Organization 格 が国まで大きくなったときだ。 無法がいまだにまかり通る。 これを抑えるのは、スプレー缶からフロンを追い出したような、世の中の無言の方向性だろう。 


我々の賃金が上がるのは、最後の最後だろう。          [天成人後]


 日本のお金の発行元である日銀が、貨幣に比べて圧倒的に安く済むであろう 紙幣 を、大量に印刷し。 それで Organization 格 がうるおい、然るべくして我々の給金が上がるという話がある。 それで物を買うようになれば、インフレになり景気が良くなる、という。 一見、つじつまの合った。 どころか、バラ色の政策 に聞こえる。

 現在、この近代と言われる社会でも。 法は、世帯と呼ばれる家族の Organization 格 までしか統御していない。 それ以上の会社・企業や公官庁、まして国など。 本来の Organization 格 であるところの我々個人、その総意で統御しているとは言い難い。 ここをはっきりしようと言うのが、民主主義と言うものだろう。 民が主と言うその民とは、最小単位の個人という Organization格 の事だ。

 彼らの戦いは、経済 そして 武力 である。 武力は経済なくしてあり得ず、近代の序曲はその武力が極端に突出し。 ついには核兵器まで行き着いた。 現在はそれを載せて分単位で到達する ミサイル まで、何か国もが持ちだしている。 個人という Organization 格 においての最終兵器、拳銃を。 核ミサイルという形で、国と言う Organization 格 が持ちだしている。 なぜこのような事がこの現代においても通用しているのか? 我々はその自然科学における発展に比べ、徒党を組んだ者たちを統御する、と言う事においては甚だ未熟と言う事ではないかと思う。

 さて、経済である。 経済はお金の流れ、と言う事であろうが。 すべての経済活動は Organization 格 を通過している。 個人と世帯は時にイコール( equal )だが、確実にその上には会社・企業などと呼ばれる組織 Organization 格 があるのが現代と思う。 営利追求が第一義としてはばからない、企業 が。 本来その上の、 国 と言うOrganization 格 を凌駕しかねない勢いだ。

 高井戸あたりにある広大な運動場など含め、企業の内部留保というのが言われる。 将来の見通しが立たず貯金して備えるのは、経済第一義のOrganization 格 としては当たり前の事であり。 それをとどめるのは、法でしかあり得ない。 その法をつくるのが、我々が先の選挙で選んだ国会議員の多数決だという。 立法府が、この「組織」。 「会社・企業」そして「公官庁」を統御する責任は重い。 その選挙が、 Organization 格 による組織票によって左右されている現状は、お話にならない。

 立候補に至る経緯も含めて、組織的Organization 格 に一切関わらない国会議員が何人居るだろう。 世帯と言うまとまりまでを徹底的に絞り、団体、組織、会社、企業、といったまとまりには甘いという、現代政治の問題はこれで説明が付く。 既存の政党には、組織は統御できない。

 無理くりにでも景気を パッと見 上げ、消費増税をクリアしたら。 当然来るだろう増税不景気を理由に、末端の賃金上げなどどこかに飛ぶのが おち ではないのか。 


株、相場、オイル。 英国           [天成人後]


 株は、持っていない。 円安も外国に物を売ったりしてないので、逆に灯油が高くなるというのが半径五メートル以内の感想だ。 しかし、株高や円安でこうもにぎやかになると。 大多数の人にとってこれがいかに大事な事なのか、知らされる。

 この二つは、相場 である。 市場 と体よく呼んではいるが、賭け事と同根の 博打 の親戚である。 近代と呼ばれる時代に入った時、先頭を走っていた 英国 。 後継者のアメリカの時代になっても、株と相場とオイルは変わらず世界の中心にいる。

 冷戦時代をもたらした、米ソ 二超大国。 マルクスレーニン主義というのは、産業革命後の社会矛盾に対して生まれたものであり。 日本でいえば 野麦峠 のような、仕事の流れの末端に居る者達の理不尽を元々は考えていた哲学である。 産業革命の本家 イギリス は、ソビエトを生んだ国でもあるように思う。 そしてもとより、米国の旧宗主国は 英国 である。 東西に実験国を二つ作ったようなものだ。 相場が、一党独裁全体主義に勝った。

 ソ連は東洋、黄色人種に 中国 つまりは中共と言う国を造った。 黒いネコでも白いネコでも、ネズミを捕ってくる猫は良い猫だとするその現状は。 中華 がイギリス発ソビエト経由のものに右に左にとその近代化の過程でいいように揺さぶられ、ひれ伏したような状態で。 文化的には 漢字 儒教 などなど多くを由来に持つ日本として面白い状況ではない。 しかし当の日本が、英国発西経由の米国に完膚無きまでに叩きのめされ隷属している。 今日の世界情勢は、中東・インドも含めて、あらためて 英国 なのだと思わせる。


手抜き除染と、復興増税。              [天成人後]


 復興増税の使い道が、少し前に問題になった。 シーシェパード対策に使われていたりして、唖然とした。 東北震災復興の為、何か自分には出来ないものかと。 なけ無しの金をはたいて募金する日本国民のうるわしき心情につけこんで増税した金が、このように使われている。

 そして 手抜きの除染作業が、ここにきて問題になっている。 年末には民放報道番組で、除染に関わる作業員への処遇が問題になった。 賃金に加算するようにと、国から支払われているはずの一日当たり一万円の危険手当が、どこかに消えているという。 ひどい話では日当が八千五百円、つまりマイナス千五百円という有り様で。 実際現場に出ている作業員は、七次とか八次の下請けであると伝えられた。 とても孫とか曾孫とかで表現できるような次数でない。

 今回の手抜き除染について、元請の鹿島は 「このような指示はしていない」 と言う。 では際限なく下請けに流すビジネスモデルに、元請として責任がないとでも言うのだろうか。 それが社会に生きる大手 Organization 格 の、あるべき在りようか。 復興税としてまっとうにうつる 除染作業が、この体たらくだ。 その他、推して知るべし。


西洋にとっての 中国              [天成人後]


 1840年に、アヘン戦争が起こった。 インドを我がものとしていたその当時の圧倒的覇権国家イギリスが、中国を攻めた。 近代になって、インド・アーリア系を越えた初めての出来事だっただろう。

 その頃、開花期をむかえていた アメリカ は、鯨に釣られて太平洋をとうとう日本まで達し。 その日本は、明治維新を成し遂げる。 東洋、黄色人種、モンゴロイドとして。 日本は、初めて近代に躍り出る。 これは、謎だ。 アメリカと言う触媒が作用し、武士が 武士の世 を終わらせた。 武士道と言うのがどういうものか、知りたい気にさせる。

 日清、日露を経て。 日中戦争から対米太平洋戦争の完膚なきまでの敗戦により、日本はいまだに対米隷属である現状を見れば。 この明治維新というのがはなはだ不完全で、悲鳴のようにいまその完遂が求められているのではないかと思う。

 中国と言う市場を経済的に我がものにしたいというのが米国の思惑、つまりは国益で。 これが中国に進出した日本を、米国が許さなかった理由であると言う。 しかし、この中国にはソビエト経由の西洋のもう一つの動き、共産主義と言うやつが定着する。 帰結として陥る、一党独裁を保ったまま。 なんと結局は、英国発アメリカ経由の市場経済を受け入れている。 中国は商人国家で、そのどうしようもなさをいま共産主義でなんとかまとめている。 こんなテクノクラートの話を、思い出した。

 伏兵のようにして現れた日本だが、こてんぱんに叩かれ。 国民は、牧民となり。 中国はいまや G2 などと、米国と並び称され。 完全に踊らされ、経済の虜となっている。 むろん、そもそも日本しかり。 肉の美味しそうな牧場で、黄色いのが丸々と。


 直線の国境線              [天成人後]


 世界地図を見ると、海岸線に劣らない美しさを持つおおかたの国境線に反して、ズバッと緯度経度で線引きしたような国境線に出会う。 中東、アフリカ、ニューギニアにも。 州境と言う事でいえば、カナダを含めて。 北米は、その宝庫だ。

 北アメリカ大陸は原住民を半ば殲滅し白人国家として独立したのだからいいだろうが、ルネサンス、産業革命を後ろだてにして植民地支配を受けたところは、現地社会が残り、いまだに血で血を洗う紛争が頻発してしまう。 北朝鮮が核ミサイルでどれだけ脅かそうが、一人の死者も出ていない。 国対国の古典的な戦争ではなく、内戦やテロ、紛争によってどれだけの死者が出ているか。 

 原爆登場で近代は幕をとじているのであり、朝鮮戦争やベトナム戦争はその残り香のようなものだ。 使えない兵器に血道をあげる人類社会というのは、いかがなものか。 彼らの言う、 現実を見ろ! という伝でいけば。 もはや西だの東だのいう段階は過ぎたのだから、文化の多様性を認めないポスト近代はあり得ない。 人類全体に帰属意識を持ちつつ、民族と文化を最大限尊重する。 これは背反しない。

 アラビアのロレンスという映画があったが、イギリスが中東に進出した頃の話と記憶している。 ロレンス氏は見上げた人物だが、石油メジャーを抱える英国のドロついた部分の印象が残る。 フランスは、旧宗主国として北アフリカに大きく関わっている。 対アラブという風にも見えてくるが、英仏二国の近代十字軍が、白人、ヨーロッパ代表として大活躍したようだ。

 自然の風土によって形が決まるはずの国境線が直線というのは、おかしい。 


自民党の出自              [天成人後]


 自民党政権、それも圧倒的な勝利で返り咲いた今回の選挙。 であるならば、言及しておきたい事実がある。

 自民党の結党は 1955 年 (昭和三十年)の暮れの事であり、それまで右派、左派として分裂していた 社会党 が統合されるタイミングに合わせたかのものだった。 当時の社会党は百何十という議席を持つ大政党だったのだ。 人工衛星を最初に打ち上げたのがソ連であったように、1950 年代 というのは共産主義の隆盛をみた、また不思議な時代であった。 日本のメーデーも、今では考えられないように盛り上がっていた。 意外な事に、労働組合をもたらしたのも戦後の米国 GHQ の政策だったと聞く。

 足かけ八年にも及ぶ、日本 無条件降伏 後の GHQ 統治。 いかにもアメリカらしい、理想に燃えた出発から。 戦勝国仲間、つまりは国連 常任理事国の中に居た共産主義という現実に。 またいかにもアメリカらしい、機敏な反応でこたえた占領統治だったと思える。 教育委員会、検察審査会。 地域独占の、九電力会社体制。 民法ラジオ、テレビ。 これらみな、占領統治の間に決まっている。

 スペインが南米に到達した時の残虐非道に比べれば、太平洋戦争後の米国による対日占領というのは非常に紳士的だった。 間に 「 陽の没する事なき帝国 」 といわれた 英国が入る。 利得のとり方が、Sophisticate されてくる。 しかし 利 にうといはずがなかろう文化、自民党 とはその最終兵器ではないかと思われる。

 岸信介、児玉誉士夫の二人を Wiki ってみるだけで。 そんな気分にさせられる。


体罰社会              [天成人後]


 女子柔道の監督が問題になっている。  大阪のバスケ部高校生の体罰自殺と重なって、日本の体育会系の問題をあぶり出す。  監督、コーチ、顧問と呼ばれる立場の者は絶対として、相対的な先輩後輩の関係がある。  かわいがり、しごき などとして、三年や四年で攻守、主従が入れ替わる。  出来る立場になったらやらなきゃ、やられ損だ。  こんな考えの人間は多くないと信じたいが、ついやってしまう人は少なくないかもしれない。

 選手たちは、監督だけでなくコーチ陣もあげていたので、日の丸を背負った柔道の特殊性もあったのだろうが。  柔道連盟の対応はまるでここのところまた話題にのぼる 教育委員会 と重なるようで、日本中の日の丸を背負った組織の問題と感ぜられる。

 この体育会系的なところは、日本の企業、会社にも多く見受けられる。 その内部だけでなく、取引先、下請け、クライアントなどという関係で、企業同士が体育会的関係にある。  この場合の柔道連盟は、経産省になるのだろうか。 厚労省になるのだろうか。  エゴによる体罰、感情による体罰が問題だ。  動物の親に学びたいと思う。


朝鮮戦争と自民党              [天成人後]


 太平洋戦争後、本格的な戦闘になったのは 朝鮮戦争 だった。 連合軍側の戦勝国だが、一党独裁共産主義というのが大きくなり。 朝鮮半島で国境線の綱引きを、やった。 1950 年 、昭和二十五年に勃発し、1953 年 昭和二十八年に休戦となる。 結果 残ったのが現在の三十八度線、板門店。 北の将軍様の北朝鮮王朝と、韓国だ。 日本では GHQ マッカーサー政権の後期にかぶり、占領統治が終わる。

 共産圏、東側の雄 ソビエトが核を手に入れた。 核兵器の使用まで検討されたと聞く朝鮮戦争で、それをしなかったアメリカの分別をたたえたい。 人類環境の壊滅シナリオ、その初代は 世界全面核戦争だったから。 ゲーム理論が、見事に機能した例だと思う。

 ソビエトが 日ソ不可侵条約を一方的に破棄して旧満州・中国東北部に侵攻したのは、広島に原爆が落ちて長崎に落ちる寸前である。 ナチスドイツが五月に敗れ、西部戦線を東部に回すことが出来た。 関東軍の牙城に攻め入ったのが、何とも因果だ。 

 朝鮮戦争によって、日本は軍需景気で沸き返った。 米国は、基地を使わせるだけで経済の美味しいところを持って行く日本を、苦々しく思った。 州兵のように使える日本軍があっても、いいはずではないか。 無条件降伏の相手に対しては、少し紳士的過ぎた。 平和憲法のおかげで、警察予備隊からになる。 軍隊を持ち、集団的自衛権の行使をうたった憲法改正をするべきだ。 憲法を改正するには、政治をおさえなければならない。

    1955 年、昭和三十年暮れに結党された自民党の
                  結党当初からの党是は、憲法改正 である。 


英国とロシア革命              [天成人後]


 イギリスで起こった産業革命は、ヨーロッパ各地に伝播し。 社会を変えた。 日本でいえば 野麦峠 の様な事が、百年も早くもっとえげつない形でヨーロッパ各地に起こった。  一部 資本家 企業 というものが、人をロボットのようにこき使う社会矛盾に。  労働者一人ひとりに主体をおいた理想論理が、マルクスによる共産主義だった。  だからイギリスは、共産主義の産みの親 なのである。

 人類史上初、ロシアにて起こった共産主義革命は、ロマノフ王朝という封建制の社会体制を打ち破った。   世襲によって統治が決まる世の中から脱したという事では、日本の明治維新と同じだ。 ヨーロッパの辺境という地理、グリニッジから遠かったロシアは。 遅ればせであったが産業革命を成し遂げ、ニコライ何世という時代でもすでに近代兵器を使いこなしていた。  この点では、日本より大幅に経度の浅いロシアは何歩も先を行っていた。

 共産主義、社会主義体制というのは、とどのつまりは一党独裁の全体主義ということで、これが市場原理を否定している。 1950 年代ころには、それでもこれがうまく機能したらしく。 人類初の人工衛星を飛ばし、有人飛行もアメリカに先んじたのはソ連だった。 原爆を持ち、水爆も持つ。

 1989 年、ベルリンの壁崩壊で結着が着く。 90 年代初め、米国からの帰りの機内で同席した米国人女性証券マンの口ぶりを思い出す。 「 資本主義の勝利だ! 」 と。 英国が東西に作り出した二つの大きな実験国であるソ連とアメリカ。  その両方に結論が出たのではないかと、東洋のバンドマンは考えた。  この後の米国が、国益以外のことを考えたことがあるだろうか。  

追記:
この共産ムーブメントは我らモンゴロイド、黄色人種。 東洋にも波及した。 血も文化も我々に近い、中国、北朝鮮という国がこれに染まる。 こんにち。 中国は、あろうことか一党独裁を維持しつつ市場経済を認めた。 北朝鮮は、共産主義でありながらなんと 三代の世襲を繰り返し。 金王朝を打ち建てている。 このみっともなさは、なんだ。 


核兵器              [天成人後]


 原爆は言わずと知れた 昭和二十年、1945 年 に実用化された。 これも言わずと知れたアインシュタインの相対性理論 e=mc² 、明治末期に完成した近代物理の最先端による果実だ。 この研究は イギリス、ナチス、アメリカ、ソ連、日本において。 1930 年代 から進められていた。 そのレースに勝利し人類初の核実験に成功し、なんの躊躇もなく、ものの三週間で人口密集地に投下したのは。 アメリカだった。

 この時の投下は爆撃機によるもので、プロペラ機ながら高度一万メートルと、今のジェット旅客機のような高空を飛行できた B-29 が、その任に当たった。

 世界でただ一国の 核保有国、これは軍事における理想だ。 しかし第二次大戦における同じく戦勝国であるソビエトが、何年かの後に原爆を開発する。 核分裂反応の応用が 原爆 であるならば、 核融合反応の応用が 水爆 だ。 あり得ない破壊力を持つ。 米国は 1952 年 、またも世界初の水爆実験を行いリードする。

 1950 年代、 ジェットの時代になり、B-52 が核兵器投下の任を担う。 ソ連には、これに匹敵するものはあったのか。 何トンもの重さのある核爆弾だった。 物置のような爆発装置を造っても、それをどうやって敵の頭上で炸裂させるか。 しかしロケット、そして核爆弾の小型化が実現し。 ICBM(大陸間弾道ミサイル) の時代に突入する。 人工衛星に成功したのは、ソ連が先だった。

 原爆には爆縮という強烈なセルモーターが必要で、ここに核融合反応を用いることで小型化ができたと言う。 潜水艦からも核ミサイルが打てるようになった。 人類滅亡シナリオの元祖は 世界全面核戦争 だ。 ながく東西に分かれて互いに核ミサイルを向けあう、冷戦が続いた。

 現在の核保有国に、ききたい。 相手より先に核兵器を使用するか、と。 もしそんな国が いっか国もなくなったなら、人類はいっせいに核兵器を廃棄すべきだろう。 先に使うなら、どのような場合なのか。 全世界に向けてのテレビの生中継のような形で、とことん聞いて差し上げよう。


オリンピック と レスリング              [天成人後]


 レスリングが、オリンピックの除外種目にあげられている。 プロレスではなく、アマチュアレスリングの話だ。 クーベルタンゆかりのアマチュアリズムがどこかに行ってから久しい近代オリンピックだが、自国が強い 視聴率が取れる。 これに加えて、国同士の反感感情が作用しているような話まで聞こえてくるから。 不快だ。 

 現在おこなわれている オリンピック とは、近代オリンピックなのであり。 古代ギリシャにあった オリンピック を踏襲して 1896 年、明治二十九年。 第一回の アテネ大会から始まっているという。 近代革命が、結実しつつある時だ。 この運営は、近代が問われている。 古代と近代を結ぶのが、このたび公を運営できなくて話題になった ギリシャ だと言う事は、興味深い。 

 現在のギリシャがどうであれ、人類にとってギリシャ文明というのはかけがえがない。 賢人たちが哲学をあたりまえのようにこなし、さらに物理や数学ではこんにちでも教科書で定理、原理として教えられるような偉大な仕事をした。 アルファベットを創り、sophisticate された西洋、白人による文明のもとになったのは、古代ギリシャ文明だろう。 ここで四年に一回催されていたという古代オリンピックに、東洋の我々ももちろん、世界中のみんながしびれているのだ。


追記:
古代オリンピックは、短距離の陸上競技から始まったとされる。 陸上の投てき、レスリング、ボクシングの格闘技が続く。 円盤投げやレスリングは、古代ギリシャ時代の彫刻レリーフとして誰もが一度は目にした事があるはずだ。 



 教育委員会と自民党              [天成人後]


 俵 総一郎 ではなく、田原 総一郎氏が入院しているらしい。 食あたりと言う事だが、体調の完全なる回復をお祈りしたい。 入院のいきさつで、氏のブログらしきものを見た。 そこで教育委員会の話があった。 無断で抜粋する。

 ・・・「ところが、日本人は教育というものに熱心ではなかった。というより、教育は「お上」がしてくれるもので、教育行政に自分たちが参加するという意識がなかったのだろう。だから教育委員に誰も立候補しないし、当然、投票率も低かった。一方、共産党や社会党などの革新系の人たちは教育に熱心だった。というより、「国家」がすることにとにかく熱心に反対する。だから、どうしても彼らが当選することになるのだが、それはまずいということで、教育委員は任命制度になったのだ。つまり名誉職である。」・・・

 先述したように。 この、教育委員が公選制から任命制に変わったのが 昭和三十一年(1956) の事で。 前年(昭和三十年)暮れに、社会党の右派左派合同をうけて、おっとり刀で保守合同。 当時の自由党と民主党が合併し結党された自民党の初仕事が、これであったと聞く。

 戦勝国アメリカが資本主義陣営の覇者として、その日本統治において、ものの十年も経たずして訪れた共産主義の隆盛を想定できず、修正すべき点を残した。 憲法改正がその本丸で、手始めが教育委員会だったのではないか。 北の朝鮮総連と並べては失礼だろうが、どうも日本でない国の出先機関のような臭いが、自民党にはつきまとう。 霞が関にも同じ臭いがつきまとうのだから、日本人のブルースは深い。


追記:
よど号ハイジャック犯は、地上の楽園として北朝鮮を目ざした。 こんな者たちの巣窟としての教育委員会は、無論のぞまない。 自民党結党のころの日本人は、民度が教育委員公選という制度にまったく追いついていないといった状態だったのだろう。 もっとも、アベノミクスとやらに踊るいまの日本人が、その頃と比べてどれだけ民度を得たのかといえば。  はなはだあやうい。 

参照:
≪ 教育委員会 ≫
http://okashina-teiougaku.blog.so-net.ne.jp/2008-07-16-1


 野球日本              [天成人後]


 サッカー、テニスなど。 イギリス発祥のスポーツが多い印象があるが。 この野球はその旧植民地、アメリカ発祥のスポーツだ。 とはいえ、クリケットという競技とルーツが同じだから。 やはり、イギリス由来のスポーツと捉えていいだろう。

 日本に伝わったのが、明治の初めだそうだ。 正岡子規が用語を訳し、今日に伝える。 野球は日本に定着し、昭和初期には正力松太郎の読売巨人が職業野球を始め。 戦時中には沢村という伝説のピッチャーを生み出す。 戦後テレビの普及とあいまって、野球は爆発的な国民的人気スポーツとなる。 王・長嶋の時代、日本人は熱狂した。

 サッカーA代表の試合放送でかつてハーフ以外にCMが入っていた頃、CMが空けたら日本が先制してましたという事があった。 間抜けな生放送となり、それ以来サッカーの試合中にCMを入れられた記憶がない。 いっぽうイニング間はもちろんのこと、投手交代でもCMチャンスがある野球は。 なんと地上波民放、つまりは テレビ 向きなものだったかと思う。

 MLB アメリカメジャーリーグというのは世界のトップリーグで、ここへの日本野球の挑戦は投手から進んだ。 こんにち、イチローという一つの最適解を野手として本家に提示する。 行って帰って来てまたこっちでやる、どんどん行き来すればいい。 
 

 選挙無効判決              [天成人後]


 選挙前、最低限の振る舞いとして立法府、すなわち国会はゼロ増五減の法律だけを通した。 やります やりましょうは、まだやらない。。 やりましょうと決めたところで選挙を打つ、これが通ると思ったのが消費増税を進めた民自公の三党。 まことしやかに、裏で財務省の暗躍が伝えられた。

 報道ステーションで、今回の選挙無効を求める原告のリーダーを見た。 数字の見当をつけさせる古館氏へのからみ方が、ある種のいやらしい専門家根性丸出しで嫌な印象を持ったが。 国家権力を国民が統治する、司法が立法をはじめていさめた、あたりのところはまともだ。 三権分立だ民主主義だと敗戦後アメリカに与えられたものを何となく受け入れて来たが、民主主義は氏の言うとおり戦って勝ち取るものなのだろう。 ここにきてようやくその兆しがという事なら、吉兆だ。

 その専門家は、「ようやく司法が政治を、 」と言う。 こちらは、「その先に行政府の統御があり、 」と言う。 政治は立法府の主導権の争いであり、税で禄をはむものとすれば司法も立法も行政府を通じて禄をはんでいる。 経済至上の世の中になり、さらに財務省あたりが力をつけているのではないかと、素人は思う。 司法・立法・行政の三権は、じゃんけん のように三つ巴で、それを国民が操るというのが理想だろう。 


追記:
この裁判の原告リーダーの、失礼ながら くさみ というのは。 我々も十分気をつけなくてはならないものだ。 変な強さを身につけると、下手をすれば自身の目もくもる。 


 権威と権力  -  ローマ法王と総理              [天成人後]


 中世とは宗教があらゆるものの上にあり、科学的に言えば長い停滞の時代であった。 産業革命で始まった近代は、イギリス、アメリカと覇権を移し、いま東アジアの勃興をむかえている。 この間、科学は凄まじい勢いで発展した。 しかしこれまで近代と呼んでいたものはプレ近代のようなものであり、千年単位で始まる近代の序曲に過ぎない。

 男性同性愛者にかぎって おかま というが、 これは カルマ 、カーマ (karma) が訛ったもので、 僧侶の隠語から来たのではないかと思っている。 親鸞ゆかりの浄土真宗が妻帯を認めるが、江戸時代まで他の宗派は認めなかった。 明治から住職の世襲が始まったのだ。

 宗教や王室は権威で、政治は権力という。 日本は天皇が権威の長であるので、幸せだ。 世界では、権威が揺らいでいる。 ないがしろにされ、うやむやになっている。 金で買える エセ権威 が、はびこる。 権威が正当性になるのだから、ポスト近代 すなわち 真打ち近代 は権威にこだわりたい。

 中世は 宗教界が非世襲 で 政治権力側が世襲 という時代で、 近代の民主主義は 政治権力を非世襲 にした。 はずだった。 祖父がローマ法王をやり、お父さんはコンクラーベで惜しくも敗れ、しかし自分は二度目の法王に帰り咲きました。 などというローマ法王は、たとえ法王に妻帯が許されていても 居ないだろう。  

参照:
≪ 世襲 ≫
http://okashina-teiougaku.blog.so-net.ne.jp/2013-03-23


大胆にして姑息 – 安倍政権              [天成人後]


 大胆な金融政策、つまりは日銀にジャブジャブお札を刷らせる。 これで何の不都合も無いのなら、誰だってやっていたのではないか?と思うが。 とにかく安倍政権はこれをやった。 円安と、株高である。 自分のところに火の粉も散って来ないのに、庶民は派手な打ち上げ花火に酔っている。

 かつて、景気が悪いとなんだか良くは分からないが現在の政権には何か問題があるのだろうという米国や、景気が良ければ一党独裁でも気にならないという中国を、どちらも下のように見ていたが。 何のことはない、七十%あたりで下がらない支持率を聞くにつけ、我が日本も同じなんだと思い知らされる。 まだ最大野党の党首といった段階でその発言に反応した 市場 というのが、いかにも胡散臭い。

 安倍氏の祖父である 岸信介 の党と言っていいのだろう、自民党は。 憲法改正が結党の第一義、党是であって、それも九条をなんとかせよというのが本国の意向だったと思われる。 朝鮮戦争の時、歯がゆかったのだろう。 警察予備隊から自衛隊への流れも、本国からしてみれば甚だ不充分で。 天下を維持するためには、在日米軍基地は当然として、さらに州兵のように海外で戦う日本の軍隊を手に入れたくて仕方がない。

 尖閣の中国や、北の金ちゃん大暴れで、スタジアムは完全にホームだ。 なぜ、正々堂々と 九条 を。 集団的自衛権 とやらを、国民に問いかけないのか。 この期に及んで保険を掛けて、九十六条から攻めるとは。  姑息 という言葉以外、見つからない。


≪ 朝鮮戦争と自民党 ≫
http://okashina-teiougaku.blog.so-net.ne.jp/2013-02-02


 自公連立と組織票              [天成人後]


 なにか公に関する事で困ったことがあったら、共産党 か 公明党 の議員に持ち掛ければ、熱心にそれに取り組んでくれるという。 庶民の政党、弱者の味方という事で、この両者は似ている。 赤旗 と 聖教新聞 。 ただし頼み事をすれば、それ相応の付き合いが求められると言う。 経団連、労組、官僚、電力、大企業。 これらに加えて 米国 に決して逆らわない 自民党、そして 民主党。 この他、石原維新やら。

 共産主義と資本主義なのだから連立は組めないだろうが、 もう片方のカルト系とは、まるで庶民の口封じのようにえげつなく連立を組む。 この えげつなさ というのが、自民党の強さの本質であり、自公連立の強さである。 選挙で勝ち政権を握ると言う事を、どれだけえげつなくとも成しうるかというパラダイムの勝者が、自民党なのである。 

 組織票を認めない。  選挙の問題は、ここに尽きる。


 公務員改革はどこに行った?              [天成人後]


 ブラジルでは、公金のあり方についての不満が引き金になって、暴動まで起きているという。 驚くことに、ワールドカップなど止めてしまえと叫ぶ。  ウォールストリートを占拠せよ (“Occupy Wall Street”) は、金融を操る Organization 格 に対してのものだったし。 「アラブの春」 と呼ばれたものは、独裁的な政権に対してのものだった。 中国では体制が被った仮面 に対して、情けない民衆は大暴れする。 どこも、国、企業、会社などというものに。 つまり Organization 格 に対し、怒っているわけだ。 

 ここまで 経済至上主義 が、 自由主義経済 という題目で世界を席巻する。 二十世紀から二十一世紀にかけて人類社会をおそった、このえげつない現象は。 その少し前に起こった、軍事のえげつない現象と合わせ。 決して、人類にとって意味の無い事ではない。  いいだろう、だったら経済、金の流れと言う事で。 あらゆる Organization 格 、とりわけまずは 国 というものを見ていけばいい。 

 公金の集め方と、その使い方。 民主主義の原理運動では、不特定多数から集めた金は 公金 と呼び。 大企業のみならず、会社で社会から稼いだ金は、すべて公金である。 

 先の政権交代前、公務員改革が声高に叫ばれ。 税金を筆頭とする 公金 の使われ方が、よく取り沙汰された。 ここのところ、とんと聞かない。 復興増税のえげつない流用が明らかになっても、消費増税はやむなしの空気が支配的だ。 税、公金はすべて、広義の意味での公務員の手を通る。 増税、つまり input を増やしても。 すぐに足りないと言い出すのが、国、行政、政府という Organization 格 だという事はまた、日本だけの問題ではなかったようだ。 

 で、日本の公務員改革は。 どこにいった?


デートより残業              [天成人後]


 厳しい厳しいといわれる新卒者就職採用で、今年 「第一志望に入れた」 というのが 52% で去年を9ポイントほど下回り、この五年で最も低くなったと聞く。 意外に第一志望に入ったのは多いという印象だ。 個人という Organization 格 と、企業というOrganization 格 の縁談に近いほどのお付き合い、これが新卒就職なのだろう。 日本の就職は、表札の横に 住友 とか、三井、三菱とか。 豊田だの石橋だの並んでいるようなものだ。 

 「デートより残業を優先する」、というのが84%もあり、それが八年連続で八割越えだという。 少子化の一因を見るようで、多いという印象だ。  しかしまた 何かのスペシャリストになりたい 、という意向が見られるという。 弁護士の個人事務所や、芸能人の個人事務所。 こんなせいぜい十人に満たない Organization はかなり存在するが、究極としては、個人がエージェントとして企業と対等に付き合える社会が理想だ。 

 人が生きていく為に必要な 世帯 という Organization 、これを運営する資金を世の中から集める 個人というOrganization 。 人、世帯は、ますます企業と へつらって 付き合わざるを得なくなっている。  世帯主の手にそれを取り戻そうというのが、新卒新入社員のスペシャリスト志向という動きではないかと、勝手に考える。



尚: 数字は 「民間による調査」 とだけ聞いている。 官公庁によるものと同様、「参考の数字」として捉えてもらいたい。


 猛暑              [天成人後]


 首都圏や大都市で見られる猛暑は、温暖化に加え ヒートアイランド現象の為だろう。 大気組成などという、一個人だけでは全く把握も出来ないものと比べ。 便利で快適を目の前で追求した結果の、熱源としての 都市 の問題は。 多少の教育を受けていさえすれば、とても分かりやすいものだ。 

 都市のヒートアイランドは、早めに手が付けられそうだ。 空調やそのエネルギー源、電気や舗装、建築。 輸送、移動を徹底的に見て行けば、必ず解決方法は見つかるだろう。 人類は、挑戦を受けているのだ。 早く気が付いて、真摯にそこに向かうべきではないか。

 その目線は必ず、よりマクロの 目に見えない空気の組成の問題 に通ずる。 消費しないエネルギー源を貪欲に追及してみたらどうか。 ポスト近代に、向かいたい。  経済効率で原発を捨てる前に、我々は哲学で葬ろうではないか。 なにも難しい哲学ではない、 自然を敬い、礼儀を尽くす。  神道の真髄ではないかと、考える。


 参議院選挙              [天成人後]


 自民党が圧勝なのは事前に常識化していたが、共産党の伸びと東京選挙区での山本太郎氏の当選が目を引いた今回の参院選だった。 争点と言っても結局は 景気、 経済が一番に来て。 その他、TPP やら原発やら、憲法改正やらも取りざたされたが。 こちらの主張にそうのは、みどりの風、山本氏、共産党、小沢氏の生活の党、社民党もそうだったか。 我々は、TPP に原発に、いまここでの憲法改正に。 そして自公民による消費増税に、大いに反対する。 目先の景気や気分で惑わされるのが、あたかも有能であるように評価される人事がおかしい。 

 韓国歴史ドラマを見ていたら、「彼らも我が愛おしい、しかも飛び切り優秀な者たちではないか」と、王が役人をかばうところを目にした。 一理ある。 主権は国民にあるとするなら、我々は王として。 役人を尊重し、使いこなそうではないか。

 そしておかしな政治家も政党も、わが日本の捨て難い人材によってある。 参議院ではまず党議拘束を禁止し、政党があるとすれば選挙に通る互助会あたりに出来れば。 参院の存在意義、二院制の意味が出てくるように思う。  


 レジ袋と川鳥              [天成人後]


 高度成長期後半から首都圏で見られた野鳥は、スズメ、カラス、鳩に上空でヒバリ。 運が良ければ、オナガ。 梅雨の時期には ツバメ といったところでは、最近までなかっただろうか。 このうち鳩とカラスは、ひと由来が強い。 

 東京の南の県境に走る川をここ二十年程、都心に出るたびに見てきたが。 白い川鳥と一瞬思ってもスーパーのレジ袋という時代を経て、本物の白い川鳥が数羽でたむろすという昨今だ。 見間違えかと思いきや本物だった時の嬉しさは、じわりと我々を支える。  都内の善福寺川では、鴨がかわいらしく何羽かで川に浮かぶ。  下水の発達で、都市の川が劇的にきれいになっている。

 木が生えて、土の地面が露出している空間を、都市では公園と呼ぶ。 首都圏で、そこにいわゆる野鳥が顔を出してきたのは、ここ最近の事だ。 低空でランディングし、得意の早足で地上の行動に移る、明らかに野鳥。 オナガにしては胴が太く、そもそも長い尾がない鳥。 庭先の手の届くような近さでホバリングする、目の周りの白い暖色の小鳥。 ツバメをほとんど見なくなったのは寂しいが、スズメでない野鳥に接する機会が増えたのは嬉しい。 


追記:
スズメの可愛らしさは、簡単には言葉に出来ない。 人が居ない時に近くに来たスズメには、必ず歯と唇で鳴きまねをし挨拶をするようにしている。 


人類と放射能 – 専門性の不明          [天成人後]


 原発推進の連中がよく言うように、自然界にはそもそも放射能、放射線の被曝が僅かながらある。 宇宙から飛来してるものや土壌に含まれるものなど、一定量の放射線をあびている。 これを過大評価して原子力の危険性を印象として最小化させようという連中は、外道である。 金と面子、これ以外で彼らを動かしているものがあるとすれば、専門性というものが持つ 不明 ということに他ならない。

 専門性の不明を、経済がいいように操り。 現在がある。 原爆があまりに非道であるというならば、平和利用で 原子力 。 人類は原爆を手に入れて、もう人には敵が居なくなった。 あとは自然だと、人類の五十年代、六十年代はある。 1969 年に一度 人類は気付くが、それを無かった事として七十年代、八十年代。 そして東側が消えても、九十年代。 あの、二十一世紀の精神異常者 ( 21st Century Schizoid Man) が出現してもう、十三年目になる。  経済が、我々の気を狂わす。


追記:
キューリー夫人やアインシュタインによって、放射能の利用が示された。 アインシュタインは副産物としての核の利用を快く思わなかっただろうが、それは原爆という形で二十世紀も前半のうちに成し遂げられた。 この異例の速さは、ナチス・ヒトラーを外しては語れない。 廃棄物を自然に返せないという属性からして、原子力はすでにポスト近代の哲学に認められない。 これは、経済に牛耳られた、専門性の不明(ふみょう)を正すに他ならない。 


経験のない雨 と、参議院 - Unprecedented Rain and The Upper House                        [天成人後]


 毎日のように、まるで旧約聖書の ノアの方舟 のような ニュースが続く 。 日本各地で これまでに経験のない豪雨 が、降る。  Unprecedented Rain 、あなたのルーツに関わる場所は、まだ無傷だろうか?

 電力を手に入れるのみならず、おおよそ全ての人類による活動は CO2 を増やす。 これが経験の無い雨と無関係だと言うなら、それを小学生にもわかるように説明すべきだ。 G2 とされる、米国、中国。 その次とされる、日本。 そして EU 。 

 気象庁に望むべくもないが、Organization 格 がもしまともなら、その専門分野からの指摘なり警告なりを近くの 霞が関 にも行うだろうし、永田町にも訴えるだろう。  しかし、三権分立とやらで、大事なところは全ておさえ。  政治家を、政治屋として操る行政・官僚機構といういま。 そもそも気象庁にそこらまで求める事は、おかしい。 頭の無い、並列の巨大なコンピューターネットワークの一員なのだから。 

 こんなところ、日本の上院である参議院で議員によって方向性が示せれば、この上ない。 二院制の意味もあるし、なによりここでの議決は。 世界をリードするべきものだ。  古代ギリシャのような議論を期待したい。  もしこの静かなイニシアチブを認めない国があるとすれば、それはただの二つなのだろう。   人類は、経済を無差別級としてしまった。


税とポスト近代              [天成人後]


 消費税の増税がいわれている。 もう法律も通っているのだから、よほどの事がない限りという状況だ。 口が肥えて、税しか口にしないと言う伏魔殿の役人、それに群がる民間。 この図式が何も日本だけの問題では無くて、白人、西洋、ヨーロパの、歴史的に見れば中心に居ると思われる ギリシャ で問題が表面化したことを受け、この問題はポスト近代の入り口において、実は最大の問題なのではないかと思われる。

 税、公金と呼ばれる、広く薄く徴収された結果、巨額となる。近代において最大価値、もしくは唯一の価値とされた。 経済、お金の問題である。 軍備も お金 で買える、文化もお金が育てる。 経済が至上のものとなった時代、近代の最後に。 国、公というものが扱う金について、とことん考えて行けば、人類の新たな段階が見えてくるのではないか。


土石木流と林業              [天成人後]


 何年か前、中央高速を走っている時に土砂崩れとおぼしき痕をいくつか目にした。 TV のニュースで見る、斜面崩落、がけ崩れ。 いま思えばそのもので、民家への被害や人的被害が無かったので無かった事の様になっているのだろう。 風景として、著しく好ましくない。 

 水に押し流された土石のみならず、大木が被害を大きくしているのではと、ふと思う。 合板ではなく、無垢の木を持ち。 いくら根を張っているとはいえその重さは、土石流そのものの発生に関わっているのではないかと想像する。 

 豊かな森林を存分に利用する、林業。 木材で、TPP あたりは大いに頑張ってほしいものだ。 自然と調和するということが本来的な意味に感じられる 神道 を、その成り立ちから持つ 日本 において。 なぜ、林業が廃れているのか。 


株主と銀行を守る              [天成人後]


 古賀茂明氏の受け売りになるが、汚染水問題などでどうにもならなくなっているように見える Organization 格、東京電力がどうして破たん処理されないのか、分からない。

 東電のシナリオとは、こうだろうか。 いやいや土壇場になって数多ある問題が表面化し、世論に押されて政府が前面に立つ。  何の事は無い、税金を投入すると言う事だ。  その前にやる事があるだろう。  地域独占の電力会社から電気を買わざるを得ない仕組みに、GHQの頃からされていた庶民、国民と。 その企業経営に株主として参画した者、また資金を貸し付けた銀行の責任は、とてつもなく違う。  株式市場や金融といった資本主義の根本と、そのリーダーが何かと口にするフェアネス(fairness)は共存しているか?

 資本主義で、時として株への投資が莫大な利益をもたらすのは、投資側が企業をその洞察、さらには慧眼とまで呼ばれるような眼力で見極めるからであろうからであり。 それに失敗すれば株はただの紙切れになるという事が、資本主義のフェアネスを担保している。  また、巨大 Organization 格 である銀行が安全な貸付先を求めるのは最も肝要な事で、人様から預かった資金をおかしな企業に貸し付けていたら、やはり債権を失い専門家としての能力を厳しく問われるというのが、フェアだろう。  彼らの大好きな、結果。  その結果論としてここでフェアネスを論じて、なんの不都合もない。

 結果論で言わせてもらう。 なぜ、東京電力のような会社がいまも破たん処理されず堂々存在し続け、その株主や貸し付けている銀行がのうのうと守り続けられるのか。 


追記:
株価は下がったろうが、貸し付けた銀行はほんとに無傷だ。 手鏡で葬られた植草氏のブログによると東電のメインバンクは 日本政策投資銀行 といい、財務省OBの最大の天下り先組織だという。 自分らのおいしい天下り先を温存する為に東電破たん処理をさせない、そんな馬鹿なと思うが、それが冗談や洒落でないのが、いまの日本なのだと思う。


牧民ツールとしてのオリンピック          [天成人後]


 オリンピック開催地決定の IOC 総会は、テレビ各局が週末とはいえ深夜にもかかわらず競って生中継し、その余韻はまだそこここに漂っている。 自国開催のオリンピックを生きている間に見られそうだ(人によっては二度)ということは素直に喜びたいが、正直、このお祭り騒ぎには違和感を覚えている。 確かに時差もなく各競技が見られ、運が良ければそれを会場で生で観る。 日本選手たちは、ホームで戦う事が出来る。 しかしそれを除けば、あとはお決まりの 経済効果 というやつか。

 再三 申し上げた通り、日本はすでに世界の最先端に突入していて、それが白人国家でないと言う事が、西洋にとっても日本にとっても、またアジアにとっても妙におさまりの悪い事になっている。 2020 年の東京オリンピックを機に、日本の最先端ぶりが世界の共通認識、常識となれば嬉しいが。 ここのところの騒ぎを見ていると、あと七年でそうなれるかどうか極めてあやしい。 端的に言って、税に禄をはむ、公に属する者。 そしてそのまわりで踊るものが、二流のままなのだ。 

 だれもが笑顔の祝賀ムード、というのは。 この日本においては非常に大きな、言ってみれば エセ・ポジティブパワーも持ち合わせる。 汚染水も消費増税も小さな問題にされ、オリンピックが牧民のツールとして使われてしまう。


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