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 牧民              [天成人後]


 長老 評論家の三宅氏によれば、戦前 知事は 「 牧民官 」 と呼ばれ、任命制であったという。 牧民 である。 これが明治憲法の基本的考え方だと思う。 牛や馬のように国民を見なす、あの太平洋戦争をやった 官 の考え方である。 しつこく繰り返すが、旧日本軍というのは海軍省と陸軍省であり、兵隊が公務員で無いわけもないが、あの戦争は国つまり 官 が行った戦争だ。 

 終戦時、これもしつこく繰り返すが、官僚機構はその軍部だけを切り取り存続した。 残したのは、占領軍政府だ。 官僚機構は、終戦をむかえていない。 いまだに大日本帝国憲法のままに、国民を見る。 武力から金の時代になり、経済、金、仕事で優位性を確保するのに、全精力を注いでいる。 恥ずかしい限りだ。

 Organization 格 としての官僚機構は、目に見えない組織そのものだ。 これがいまだに、どうしようもない 牧民思想に染まっている。 これと相対する立場にいるのは、事務次官をトップとするキャリア官僚。 この選び方、つまり出世が人の側にない。 組織のどうしようもない部分をより積極的に認めるのが、官僚の出世に感ぜられる。 立法府は何の役にたってもいない。 組織に人が操られてしまっている。 

 民主主義の原理運動とは、 牧官 である。



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