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 維新の完遂              [おかしな帝王学]



 東洋人、黄色人種として初めて 産業革命 を成し遂げた日本は、当然のように 富国強兵 の道を走った。 世界は帝国主義の時代に突入していた。 その遂行に当たったのは、明治維新によって生まれ出た 官僚機構だった。 日露を征し、日本は列強の末席に座る。

 しかしその結末は悲惨を極めた。 軍部主導のもと官僚機構の暴走で、我が国は民族滅亡の危機に瀕した。 最後には市民の上に2度も原爆を落とし、立ちはだかったのは またもアメリカ。 

 ただし幕末時とは違うのは最先端のテクノロジーで、最新・最強の国になっていたという事だ。 占領・統治についても、最先端の国であるという自覚だろうか、歴史的に見て他と比較すれば日本は穏やかな統治を受けたと言っていいだろう。 

 日本統治にあたって、軍部を切り離した官僚機構 (軍部もれっきとした官僚機構である) がそのまま残された。 それがまたも国家財政の破綻も省みず、省庁あって国家なし、むさぼり尽そうとしている。 だから今の今も、もしかしたら官僚機構は終戦をむかえてないのではないか、と申し上げた。 昨今の官僚機構の問題を見るにつけ、明治憲法の国民と政府のあり方から、どうも意識の下のほうで抜け出ていないのではないか、主権在民を謳ったいまの憲法を叩き込むべきではないか。 その為には、自民党政権は終わらせるべきだと申し上げた。

 こうして見ると、先の政権交代から始まったこの うねり のようなものは、明治維新の完遂にむけてのものだともとらえられる。 世界の中の日本の居場所を、自ら定めるという事で、同時に 独立運動 であるという言い方もできる。 



 明治維新                  [文化の日]



 産業革命というのは、この日本へはどのように伝わってきていたのだろうか。 いずれにしろ日本は、幕末がおとずれるまでの少なくとも数十年、やり過ごしてきたと言う事だろう。

 植民地主義が帝国主義に変わった頃、その産業革命で手に入れた武力で 西洋 は、我が日本に開国を迫った。 アメリカがその役を担った。 黒船だ。 

 船と馬しか無い時代、西洋から日本は遠かった。 グリニッジから見て極東なのである。 そして島国であることも相まってインド、中国(清)と 西洋 が伝わって来るのを、聞いて考える時間があった。 

 馬と船、人力でしか情報が伝わらない、小規模の印刷しかない、そんな時代に。 お互い連携したわけでないのに、日本の幾つかの場所でほぼ同時に、幕末から維新にかけて活躍した人物が立ち上がる。 攘夷・開国と変遷するが、要はこの世界情勢の中、いまの幕府体制では駄目だという思いだったと思う。

 同時多発的に始まったと言える、明治維新。 これはとても不思議なことで、これが無ければ中国(清)のように、いいようにいじられていた可能性がある。 つまり、日本が自ら産業革命を成し遂げたと言う 大きな側面を持つ 明治維新 は、幸運も合わせて民族の力で成された。 東洋人、黄色人種として初の事だ。



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