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リニア新幹線と補正予算              [天成人後]


 東京・名古屋間のリニア新幹線計画が発表された。 総工費は 五兆円 だという。 これが巨額だとして、この計画は二の足をふむ状態だったとも言う。 何の事は無い、今回確実に来年(2014年)の四月から引き上げられるという 消費税 の景気へのマイナス効果を相殺するため景気対策として組まれる補正予算と、ほぼ同額だ。 

 消費税率二%分に当たるという 五兆円 を、景気対策として補正予算に充てる方針が政府により示されている。 馬鹿な国民が何万円か懐にしまいこんでいるなら、それを召し上げて政府が配ろうという。 社会保障うんぬん、一千兆の財政赤字の解消などとは縁もゆかりもない、単なるばらまきではないか。 選挙の恩返しか?

 消費税率は一%ずつ上げればいいのではないかという論調に対しての、これが解答なのだという話も耳にする。 確かに二%分を国民の為に使えば、その話はつじつまが合う。 では、なぜ取り立ててからまた配るのか。 使う権限が、市井の民から政府に移るという以外、そこに理由がない。 馬鹿な国民が懐に貯めているならそれを集めて、優秀な人間がその使い道を決定しようという、あくまで国民を馬鹿にした政策としか映らない。

 十何兆と言う補正予算も最近ちょくちょくあった。 補正は正規の予算に比べ査定が甘く、古賀氏いわく二流三流の予算の側からして見れば絶好のチャンスであるという。 景気景気、景気対策という題目のもとで、どれだけの血税が浪費されたか。 兆という単位の前では、一億は一円になる。 頭で分かってはいても、実感が無い。 そこをいいように牧民された我々は、もっともらしい理由で黙らされ、好き勝手に公金を使われて来た。 


追記:
先述した竹村健一氏により八十年代に放送されていた 「世相を斬る」 で聞いた氏の話しで。 「みなさん一兆なんていう金額がどんなもんか、百万や一千万なら実感が湧くでしょうけど、億を超えて一兆になると分からんでしょう。 九州にくまなく新幹線を造って、だいたい一兆なんですよ。」 こう聞いた記憶がある。 当時の(昭和末期)建設費として示された金額だったが、理解の助けになった。 ちなみにあの 東京スカイツリー の建設総工費は 650億円 である。


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