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維新の完遂  Vol.2          [おかしな帝王学]


 東として初めて近代に打って出た、日本。 これが、明治維新だろう。 西に起こった人類史上稀な産業革命、近代科学によるテクノロジーを。 東として、武士道にのっとり正面から受け止めた。 

 行政府が縮まって政府という説もあるように、行政がどうあるのかが国としてどうあるのかに等しい。 明治維新とは、大変な行政改革だったと言える。 いまそこらにお題目として遍在する 行政改革 などとは、まるで違う モノホンの改革で。 世襲で受け継がれてきた地位を、科挙にならい試験による登用に変えた。 官僚制度である。

 いわば国体を守るための明治維新であったが、結果は太平洋戦争の無条件降伏に終わる。 近代科学テクノロジーの鬼っ子、原子力爆弾によって決着した。 幕末にしろ、敗戦にしろ。 相手がアメリカであった事が、興味深い因果だと思う。 文明の核は西に進み、ヨーロッパから大西洋を越えてアメリカ、そして太平洋を越えて日本にとどくというから。 近代そのものの第二次大戦で日本がアメリカと戦い、原爆で負けたというのは、あまりに意味深い。

 さてこの敗戦で変わらなかったものが、三つ言われる。 天皇と霞が関とマスコミだ。 占領軍政府は、行政機構を解体しなかった。 戦後は維新の完遂に向けての日本の努力と、守旧派の西とのせめぎ合いだった。 常に前に立ちはだかったのは、アメリカである。 ここにネットを含め、日本の右翼は何も言わない。 児玉誉士夫 以来の、系譜か。 

 敗戦以来、この日本に課せられたものは 維新の完遂 である。 これは同時に対米独立をあらわし、その前に官僚機構の統御がある。 幕藩体制、鎖国のベクトルが、鍵になって行くような気がする。


参照:
≪ 維新の完遂 ≫
http://okashina-teiougaku.blog.so-net.ne.jp/2010-02-16-1


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