商業だけが残った [近藤 武]
1965 年から、1975 年までの。 " The Rock Music " のムーブメント。 あの、ベトナム戦争と重なる。 その頂点にあった 1969 年から 1970 年。 ビートルズが解散し、最後のアルバム " Let It Be " を発表した頃だ。 クレッシェンドとデクレッシェンド。
先鞭をつけたのは、ビートルズ ( The Beatles ) だった。 イギリスでは 1962 年に始まっていたようだが 1964 年にはエドサリバンショーに 鳴り物入りで出演し、全米 Billboard 。 つまりは世界を、Pop Music で征した。
多重録音の芸術というべきところまで行く、アナログ 16 チャンネル マルチ録音。 アナログの LP 盤、アルバムと言う芸術作品。 2 チャンネル、つまりはステレオなら 「同時一発録音」 から彼らは先頭を走り続けた。 このムーブメントは 1975 年、クロスオーバー・フュージョン、ディスコ、ブラコンなどと、スタジオミュージシャンによる A.O.R. 、ヘビメタに分裂する。
さて、この頂点にあった 1969 年、たとえば Woodstock Festival の気分でいえば。 原発はどうだろうか、消費税はどうだろうか。 公務員改革はどうだろうか。 防衛はどうだろうか、外交、貿易はどうだろうか。 John Lennon は、1980 年 凶弾に倒れたが。 もし話が聞けるのなら、それらについて訊いてみたい。
商業といえば、近代科学テクノロジーに支えられた商業そのものの 商業音楽ビジネスが。 たぐい稀にも、多重録音芸術のピークと時を同じくする。 しかしそれから四十年も経てば芸術も、哲学も消えて。 つまりは商業だけが世界を、覆いつくすのか。
参照:
《 ベトナム戦争と " The Rock Music " 》
http://okashina-teiougaku.blog.so-net.ne.jp/2011-11-07
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2012-03-27 20:41