SSブログ

 東京電力の強気          [天成人後]


 東京電力の会見を見るたびに、そのあまりの強気さ加減に、驚く。 今回は、一般家庭の電気料金を 20% 値上げしたいという。 それは権利だ、とも言う。 
 なぜこんな企業のあり方が許されているのか? 多くの方が感じているだろうが、この電力会社というものの別格扱いが、今回の原発事故を通じて強烈な印象として残る。 この電力会社とは、一体何なのか?

 献金や選挙時の協力などによって、ものが言えなくなっている政治。 優良天下り先として互恵関係にある霞が関。 あらゆる物資を言い値で取引してもらっている経済界。 やはり莫大な広告費を受け取り、でん子ちゃんが忘れられないマスコミ。 電力会社は、これら社会の強者を軒並み骨抜きにしている。 
 無邪気にこの構図の中でオール電化などと踊らされていた我々だったが、今回の震災で多大な犠牲と引き換えにやっと気づくきっかけが天より与えられたのだと思うべきだ。 
 
 日本の電力事業は戦前の時点ですでに寡占状態にあり、終戦後 財閥解体や農地解放と同じ理念で占領側によって見直されたらしいが、どのような経緯か結局 占領統治の終わる前年 1951(昭和26) 年に地域独占、発送電一体の現行体制がかたまる。(沖縄を除く9電力会社)
 
 余談ながら。発明王として知られるエジソンだが、世に先駆けて彼は電力事業に取り組み、これに非常に熱心だったと聞く。 またかの国は戦後日本の原子力発電導入にあたって、読売のトップである正力松太郎氏を使い、大々的なキャンペーンで日本人の核アレルギーを取り払ったという。 電力事業、電力会社というのはなかなか あの超大国とゆかりの深いものだと思わせる。



この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。