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熊取六人衆              [おかしな帝王学]


 先述の青木理氏によれば、大阪・熊取にある 京都大学原子炉実験所に、原子力の研究をしながら、これは危険なので反対と主張する六人の研究者が居たらしい。 人呼んで、熊取六人衆だそうだ。 彼らは人事で冷遇され、いまは 小出裕章、今中哲二の二人になっていると言う。 見上げた研究者たちだと思う。

 古くは、科学技術庁マター。 いまは、文部・科学省マターかと思いきや。 いつの間にか原子力は、経済・産業省マターになっている。 放射能まみれの金が、飛びかっているという事だ。 バブルがはじけても、拝金主義をやめない日本。 その中で、電力会社と政、官と学。 原子力村と呼ばれるここだけを見ても、日本の真っ先に解決しなくてはならない問題が凝縮されている気がする。

 熊取六人衆は出世で差別されたらしい。 もう一度、言いたい。 いま日本社会で上に立つ者は、おかしな理由で出世している。 そんなケースが多いのだと思って間違いないと思う。 真っ当な事を言ったら、出世に響く。 社会的地位と、そして 金 が損なわれる。 なにも原発に関わっていなくとも、みなさん茶飯事として経験している事ではないだろうか。 経済至上主義が、おかしいのだ。 

 そしてこれは広く社会に行き渡った、美意識の問題ともつながる。 そんな事をして得た金は、矜持が許さない。 と言えば。 そんな貧乏で、矜持もへったくれもないだろう。 と鼻で笑う感性だ。 この感性が、日本をここまでおかしくした。


参照:
《 出世 》
http://okashina-teiougaku.blog.so-net.ne.jp/2008-07-18
《 かっこいいは、手ごわい。 》
http://okashina-teiougaku.blog.so-net.ne.jp/2010-11-07-2
《 世の中を動かす、美意識  》
http://okashina-teiougaku.blog.so-net.ne.jp/2010-12-07



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